「サウンド・オブ・サイレンス」
四十を過ぎたあたりから、
何かヘンだ。
冷えたビールなどをゴクリを飲んだりした直後に、
「ふぇーーーーぃ、、、」
などと意味不明な言葉を口にしてしまうことがある。
昨日も、ライブハウスの楽屋にギターを置いた時ときに、
「よっこい、しょういち!、、なんつってな」
と口にしてしまった。
誰も聞いていないのに。
誰も居ないのに。
である。
私はこれらを「サウンド・オブ・サイレンス」と呼んでいる。
サウンドを発している本人にとっては「音」ではなく「静寂」なのである。
無意識下の叫びである。
しかし、本人以外の人間にはしっかり「音」として聞こえるので、
ただただ迷惑なのである。
幼い頃、隣家のお父さんが、クシャミをした直後に
「チキショーーーぃぃ!!!」などと叫び、その声が近所中に響き渡るのを聞くたび、
子供ながらに「あぁはなりたくないものだねぇ、、」と思ったものである。
先日、銭湯に行くなどしたのだが、
何の予告もなしに濡れたタオルで身体をバシバシ叩き始めるおじさんが居た。
あれはなんなんだ。
なんのアピールなのだ。
あれはマジでビビるからやめて欲しい。
と思ったのだが、
ちょっと待て、
この私だってあのおじさんと何も変わらないじゃないか。
突然現れて、ギターを弾きながら叫び出す。
本当の事を言えば、
私は世界と繋がっていたいのだ。
この心と世界を繋げたいのだ。
寂しいのだ。
そうでもしないとバランスが取れなくて生きていけないんだ。
まるで綱渡りのアンバランスおじさんだ。
そう、この人ね。
だから、例えば道を歩いているときに、自転車に乗ったおじさんが、
まったく謎で意味不明な奇声を上げているのを見かけたりしたら、
こう思ってあげて欲しい。
「私と同じようにあの人も孤独で、きっと世界と繋がっていたいんだな」って。
そう考えるとみんながとっても可愛く思えるんだ。
龍之介
《追録》
この秋はワンマンライブへ向けてヘブンアーティスト活動が激化します。
今のところ決定しているのは下記ですが、今後さらに増えて行くと思います。
10/7(月) 15:00~16:00 上野恩賜公園 小松宮像前
10/20(日) 12:00~13:00 上野恩賜公園 五條天神前
10/21(月) 15:00~16:00 上野恩賜公園 五條天神前
10/22(火) 12:00~13:00 上野恩賜公園 五條天神前
10/23(水) 15:00~16:00 上野恩賜公園 蛙噴水付近
10/24(木) 15:00~16:00 上野恩賜公園 五條天神前
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